ある経営者のお話

彼は東京で宅配業界で働いていたが疲れ果てて独立することにした。

彼が選んだのはフランチャイズで

某有名なコンビニを経営しはじめた。

彼がオーナーで、妻が店長だった。

開業した時、彼の息子は幼稚園ほどだった。

コンビニは24時間経営だったので

夫婦は子どもの成長に触れ合う時間を削って

仕事に身を捧げた。

子どもは預かってもらっていた。

コンビニではいろんな事件があった。

お客さんの万引き

スタッフ達に留守を任せ家族旅行に行っている間に

1人のスタッフがレジから100万円を盗んだこともあった。

アルバイトはいずれやめてしまうので

いつも人が足りなかった。

以前より上がった収入は、体の不調を治すための病院代や

毎日の酒代など、ストレスを癒す為に使われた。

それでも彼らは20年もその生活を続けていた。

ある日、上の娘が実家に帰ってきた。

彼女は旅が大好きで、好きなことをして生きていた。

人生を楽しむことを大切にしていて、彼らとは真逆の生き方だった。

彼と妻は疲れた、が口癖だった。

家ではため息をつき、娘の楽しそうな旅の話を聞くのは苦痛だった。

そのうち自由な娘に苛立ってきた。

ある日彼はあまりに自由な彼女をみて堪忍袋の緒を切らせた。

テーブルを叩き、缶ビールは床に流れた

病院の薬が置いてあるのに


母親が更年期である事に気付かないお前は悪いと怒鳴りつけた。

娘は実家の空気に耐えられなくなった。

その息苦しさに、自殺を図ったが

親友に救われ、実家にある全ての荷物を引き上げて

何も言わずに家族の前から消えた。

彼女は何度も母親に、コンビニはやめて田舎にくらす事を提案したが

その度に母は

働いているスタッフの仕事がなくなってしまうから無理だ

田舎には仕事がないから無理だ

契約を更新してしまったから無理だといった。

息子は社会人になり、学費を払う生活もとうに終わったが

彼はコンビニを続けた。

もう辞めることが出来ないのだ。

自分と向き合うことを恐れて忙しくしているようだった。

シングルマザーだった妻と再婚した時に

苦労してきた彼女を専業主婦にしてやるという約束をしたが彼はその約束を叶えることはできなかった。


妻は19歳の頃から今もずっと働き続けている。

果たして彼の人生には何が残ったのだろう?

彼は田舎でのんびりと暮らすのが夢だった。

なぜ、叶えることが出来ないのだろうか?

なぜ東京でマンションを買い

好きではない辛い仕事を20年も続けるのか


大切な妻の身体はボロボロになり

家族は分裂してしまった。

彼は自分にとって本当に大切な事を忘れてしまったのだった。

このままいったら彼は死ぬ間際にどう思うのだろうか。

人生は何歳からでも変えることができる。

始めるのに遅いなんてことはない。


お金とはなんなのか

家族とはなんなのか

働くとはなんなのか

どんな人生が望みなのか

自分の中の答えに向き合っていくことをしなかったのだ。


それは彼にとって恐れだった。

しかし、恐れは幻想であり


心と思考を正しく扱う方法を知らなかっただけだった。

たったそれだけなのに、60年以上そこから逃げ続けているのだ。


自分の力不足ではなく、知らないだけなのに...


自分の本来の力や

人生の目的に気付かずに生きることは

まるで魂が死んでしまったみたいで

日々の幸せにも

気付かなくなってしまうものだ。

さぁ、幸せになるために生きよう。

私たちは気付いた瞬間から変えられるんだ。

いつだって本当は自由なんだ。

Joy The Earth

アランコーエン認定   ホリスティックライフコーチング・ 行き詰まりや迷いを解消し リラックスして夢を叶えるためのコーチング・本質開花・直感力up

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