桜の木
実家のマンションの駐車場には
大きな桜の木が2本生えている。
毎年春になると
薄ピンクの桜が見事に咲き誇り
思わず笑顔がこぼれる。
ランドセルを背負って、
中学の制服で
大人ぶっていた高校生の頃ですらも
毎年桜が咲くと一旦足を止めて見上げ、微笑んだ。
ハラハラと風に散る様子に
ああ今年も春が来たんだな、と実感する。
残念なことに
この度マンションの住民会議によって
この桜の木が切られることになった。
昭和58年に植えられた桜の木は
年月と共にコンクリートの駐車場の一角に区切られたものの
大木となった今ではそのコンクリートの下に窮屈そうに根を張っていて
いつ事故になるかわからなく危険であるとの理由だった。
たしかに根が窮屈なのは気の毒だな、と思うが
あの見事な桜吹雪も見納めとなると、大切に想う。
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